この党の公約は極めてシンプルで、NHKのスクランブル化。この一点のみである。
個人的にはこの公約について全く異論の余地はない。大賛成である。この公約は是非実現して欲しい。
晴れて国政政党に!
N国党は先の参議院選挙で天下の公党になった。そして党首である立花氏も国会議員となり最も格上の公人となった。いままでは泡沫政治団体でもあったし、知名度も低った。
その状況を覆す為、あるいはNHKマターを社会問題として認知させる為、炎上商法は有りであったかも知れない。
しかしながら、現在彼らは充分に有名である。NHK問題も社会に相当認知されるに至った。これで、立花党首が目論む第一フェーズは充分に達成されていると考えられる。
今後は第二フェーズとして、政治戦略そろそろ軌道修正すべき段階に差し掛かっているのではないか?
本日、立花氏はMXと言う弱小TV局へ直接殴り込みを掛けていた。標的はあのマツコ・デラックス。
きっかけは某番組でマツコ氏が同党を軽くdisった事とされる。
しかしながらこの凸行動、はたしてN国党にとってプラスとなる行動と言えるだろうか?そしてその先にあるスクランブル化の実現へ向けてプラスと働くだろうか?
残念ながら甚だ疑問である。
彼と言うか、彼らの炎上商法は全く以前と変わっていない。どうやら改める気もなさそうだ。
炎上的なやり方はいままでもプラスとマイナスと両方あって、結果的にプラスの効果の方が大きかったからここまで党勢を拡大出来たのだろう。
ところが、今後も同じ戦略が通用するとはあまり思えない。
急進的な方法が求心力ではなく遠心力になってしまうのではないかと懸念する。
今回の件で、NHKのみならず民放各局でさえN国の話題を取り上げることは無くなるだろう。キー局としては怖くてとても扱えない素材である。
立花氏は折りに触れ、これは「ネットとTVの対決でもある」と豪語する。勿論、今後民放キー局からの出演オファーが無くなる事を百も承知でMXに乗り込んだとは思う。
全く地上波が取材に来ない様を見せて、NHKと民放各局がどれだけ裏で繋がっているのか「可視化」する目的があったのだろう。
マツコを吊るし上げると言うよりも、電波利権のズブズブな関係を晒すのが本当の狙いであったと伺える。
でも、やっぱりあの凸映像を見てしまうと、残念ながらかってのオウムを連想せずにはいられない。
マツコ・デラックスに、「宗教臭い、気持ち悪い」、と口撃されてしまったが、あれではそのまんまではないか。。。少なくとも多数の目にはそう映ったと思う。
立花氏はかなりの戦略家で、破天荒に見える行動は全て、勢いだけではなく、彼なりに計算された裏付けがある。
今回のマツコ凸も、究極のパターンまで結果を想定している事だろう。
ヘタをすれば、威力業務妨害で逮捕される可能性もあるし、参院での懲罰動議や辞職勧告にまで発展する可能性も充分にある。
でも彼としてはそんな事は屁でもない。想定内なのだ。何故なら丸山穂高の時のようにはならないからだ。
世論の何割かは懲罰動議に対して疑問を持つのが明白だからである。そして彼はそれが民意であると胸を張り参院に堂々と居座り続ける筈である。
N国信者の結束はより強固に固まるだろう。
立花氏は丸山議員の懲罰動議に対してかなり異を唱えていた経緯もあるので、自らが囮となって問題提起をするつもりあるのではないかと想像する。
例え逮捕されても最高裁で有罪が確定するまでは議員失職もない。それでさえ想定内と考えられる。
そこまでの考えがあったとしても、やっぱり今回の凸には疑問を挾まるざる負えない。
綻びはネットの片隅で…
いま、N国支持層の若者離れが起こりつつある。党首の立花氏は予てより老人票は相手にしないと言っており、TVを見るが、ネットを見る習慣がない世代は相手にしないと言う公言している。
実際、N国は若者の支持者が圧倒的に多い。つまりそういう層にアピールさえ出来れば、ネット民にさえアピール出来れば、あとは切り捨てると言う大胆な戦略だ。
これは現在のところ相当、上手く行っている。
ただ、今夜の凸を切っ掛けに、その潮目が変わりそうな雰囲気なのである。それはネット記事のコメント欄を見れば一目瞭然だ。
凸騒動を取り上げるのはマスコミは総じてスポーツ新聞だけであるが、以前のマツコ VS N国の記事に対しては、概ねN国寄りのコメントが多かったのに、今日の記事からは全く逆転しているのである。
これは由々しき状況だ。
潮目が変わった?
でも残念ながら、そりゃそうでしょ。と言いたい。立花氏がやっている行動は全くの個人攻撃であり虐めにしか映らない。
いままではNHKと言う巨悪に挑む孤高のヒーロー如きイメージだった男が一瞬にしてジャイアンになってしまったのだ。
少なくとも最近急増したにわかな支持者にとっては、どうしてもそう見えてしまうだろう。しかもその殆どがネット民であり決して老人票ではない。
スポーツ新聞記事にコメントを書いている人間の大半がネット民であり、若年層なのだ。浮動票の保持者でもある。
ちなみにyoutubeの動画に対する書き込みは全く民意でも世論でもない。そこにはN国信者しかいないからだ。
youtubeの書き込みで客観的な世論を推し量る事は出来ない。見るべきはヤフコメの方だ。
この趨勢を見る限り、今後、N国側から何らかの形でマツコと手打ちをしなければ、若者からの支持は益々離れて行くに違いない。
最悪の場合また泡沫政党に逆戻りしてしまう可能性もある。
イメージが地に落ちれば、会派である「みんなの党」も解消されるのではないか?
そうなれば予算委員会で質問すら出来なくなってしまうのではないか?
少々案ずる次第である。
はたしてそういう部分までちゃんと見据えて行動しているのだろうか?
このままではNHKに付け入る隙を与えてしまい、合わせて国会での活動範囲が狭められてしまう結果にもなりかねない。
それは即ちスクランブル化と言う絶対的な命題を遠ざけてしまう結果にはなりはしないか?
イメージ急落の末、残る支持者は急進的な原理主義者かネトウヨばかりになってしまいそうで怖い。
そうなればホントにカルトである。
美しい花には毒がある。
マツコを叩けばアクセスが増える。叩くだけで安易に増える。だからその美酒に酔いしれ徹底的に攻撃したのだろう。でも、その裏にはその分、毒もある訳で、マツコが美しいかどうかはさておき、その中にはどうやら猛毒が仕込まれていたようである。
これはどんな毒か開けて見なければ事前には誰にも分からなかった。
が、パンドラの蓋を開けてみると、その中身は中心となる筈の若年支持層からの大反発という顛末だった。
それまではマツコと言う発言強者がN国投票者と言う弱者的大衆を蔑んだと言う構造が確かに存在した。
弱い立場の庶民たちが立花氏を通じて、NHKの手先である悪党マツコを追い詰めると言う寸劇は確かに成立していたのである。
が、凸によって一気に崩れてしまった。
「マツコさん虐められて可愛そう…」
今度はマツコの側が弱者となり、判官贔屓へと針が触れ戻ってしまったのだ。つまり遣り過ぎて逆効果になってしまったと言う訳。
MX前での立花氏はカルト的で宗教臭く映ってしまったし、現場を立ち去る時、高級車が迎えに来て、後部座席に座る姿はとても庶民の代表として映らなかった。
そこには油断と隙が明らかに存在していたと思う。
肝心の票田である若者層がここまで反発して来るなど、N国党が予測していたかどうかは不明ではあるが、恐らく想定外ではあるまいか。
と言うか、まだ気付いてさえいないだろう。
トランプがそうであるが如く、N国には岩盤支持層が存在する。彼らは立花氏が例え投獄されるような事があっても頑固に支持するだろう。
N国が一介の宗教団体であればそれで良い。問題なく存続し続ける事が出来る。
だがN国は政治結社である。NHKをぶっ壊すと大きな課題を達成する義務がある。そしてその義務を成し遂げる為にはある程度大きな世論が必要だ。
そしてその核となるのが次世代を築くネットに長けた若者世代である。
そしてマツコはその若者世代から圧倒的な人気を誇る存在である。このままマツコ虐めを続けるのであれば、N国のバブリーな人気は早晩に崩壊する。
やがては岩盤支持者だけになってしまうだろう。そしてそれはトランプのように決して大きな世論にならない。
しかもハンドリングを謝ればカルト組織という色が付いてしまうのである。
そうなると結構悲劇である。どんな真っ当な事を訴えても世間一般は耳を貸さなくなる。これは歴史が証明している。
僕はブログにも書いているように、個人的にはマイナンバー制度に反対している。だから個人的にはその廃止を訴えている候補を応援したいとも考える事がある。
ところがそれを政治公約でそれを堂々と掲げている政治結社は「幸福実現党」くらいしか見当たらない。
幾らマイナンバー反対だからと言って「幸福実現党」は断じて支持できない。共産党の方がなんぼかマシである。
理由は簡単。幸福実現党がカルトだからである。
出来ればN国党にそうなって欲しくは無いと思う。このまま行くとスクランブルと言う政策は支持できるが政党としては支持できなくなる。
こういう僕みたいな人が増えるのではないか?
折角NHKのスクランブル化を応援したいと思っている若者に政党支持を躊躇させてしまう行動は、はたして正しいと言えるだろうか?
残念というか勿体ないと言うか、なんかボタンを掛け違えているような気がしてならない。判断ミスを犯しているのではないか?
N国は今のところ立花氏の独裁体制である。本人はそうではないと思っているかも知れないが、周囲があれだけ信者やYESマンばかりでは否定しても詭弁でしかない。
でも小さな政党は個人商店みたいな物だからそれで良いと思う。
ただ攻撃する相手を正しく見定める必要はあるとも思う。今の所、党首の立花氏に苦言を呈する人間や鈴を付けてくれるであろう人物は見当たらない。
少なくとも公人でも何でもないマツコ氏のような一般人をロックオンするのはヤリ過ぎである。
メンタリストDaigo氏が言っていたラベリングと言う構図が崩れてしまう。巨大な敵に立ち向かうヒーロー像が崩壊するのである。
庶民の代表を標榜するのであれば、敵にするのは庶民の敵に絞るべきである。
与党とか政治家とか官僚とか特権階級に絞るべきなのである。マツコは既得権益の申し子かも知れないが庶民の敵と言うイメージはない。
立花氏はマツコ叩きで民放との馴れ合いに決別した。これは確信犯であろう。彼は電波利権そのものにも風穴を開けるつもりでいると思う。
NHKの支配下にある民放なんぞ最初から信用などしていなかったのだ。直ぐに掌を返して叩き始めるのが目に見えている。
なのであれば、マツコを叩いてアンタッチャブルな存在になり、ネットだけで発信し続ける方法論は一つの選択でもあろう。
今後は活動は専らネットだけに絞って政治的主張を行うものと予想される。
でも、やっぱり戦略ミス?
今回のMX凸は立花氏なりの深い考えがあっての行動だろう。でもやっぱり、直近の戦略としては民放各社と仲良くして、TVの露出を最大限に行うべきであったのではないだろうか?
そして知名度をピークはまで持って行くべきではなかったか?
それで地上波TVが掌を返して叩く側に回ったのであれば、それを逆手に取って、報道被害をネットで声高に叫ぶという戦略も取れた筈である。
その時に反論の機会を与えろ!などの報道の中立性を求める発信を行った方が訴求力も説得力もあったのではないか?
そうなれば、電波利権と言う、大きな敵も出来るわけで、ある意味殉教者の如く振る舞えただろうし、賛同者はもっともっと増えたかも知れない。
気構えと政治
立花孝志。こんな腹を括った政治家は見たことが無い。目的を遂行するための馬力はホント称賛に値する。そして一見破天荒にも見えるが実はかなり計算高い。だからあれだけ支持者を獲得したのだろうし信者を獲得したのだろう。
でも、やっぱり個人攻撃は政治活動として全く不適切である。公人が行う所作ではない。
無駄に敵を作り、仲間を減らす結果にしかならない。やるならば理解が得られやすい裏切り者だけに絞るべきであろう。
マツコ凸の件依頼、若い有権者層は引きまくりである。
だから唯一その部分だけは戦略の見誤りでると断ずる!
彼は清濁併せ呑んで、利用出来る物は何でも利用する腹では無かったのか?
だったら電波利権も民放TVもNHKをぶっ壊す為の踏み台としてもっと上手に利用すれば良かったと思う。
今となっては、もう、取り返しがつかないが、命をかけても腹を括っても大衆に相手にして貰えなくなったら政治的には失敗なのである。
マツコ凸事件の後遺症は直ぐには現出しないかも知れない。
今後時間を掛けてジワジワと襲って来る筈である。でも1年後や2年後に後悔したところで後の祭りである。
党の崩壊に繋がった出来事は、あの行動が切っ掛けだったのか…、と後から分析するような無粋な結果になって欲しくはない物だ。
NHK解体には数が必要!
NHK問題が政治的争点になると分かったいま、各野党は来る衆院選でNHKスクランブル化も次々に訴えて来るだろう。維新なんかここぞとばかり便乗しそうである。NHK解体を望みN国支持を躊躇する人達はそこに投票するかも知れない。
しかしながらそんな俄な政策、野党が真剣に取り組むとは思えない。有耶無耶にしてしまう可能性が高い。
そこはやっぱりN国が「ある程度の政治勢力」を持って引っ張って行く必要があると思う。
でも、このままカルトっぽい色が付いてしまうと、N国の支持率は早晩に失速する可能性が高い。
くり返し言うが、ある程度の政治勢力にまで至らずして泡沫政党に逆戻りとなりかねないのある。
ここは何とかマツコと手打ちをして方針を変える方が断然得策ではないだろうか?
凸で潮目が変わったしまった事をもっと自覚すべきである。
NHKスクランブル化を支持し、確実に実現して欲しいからこそ現実と向き合って欲しいと思う。
これ以上のマツコ叩きは長い目で見て決して良い結果に繋がる気はしない。最後は両者とも疲弊するだけの虚しい消耗戦にしかならないではないか?
軽い絶望感に襲われる
いま悪徳組織NHKはネットの同時配信を契機として、PCやスマホにも課金させようしている。これは本当に許しがたい。最終的にはプロバイダ料金であるとか、携帯料金にNHK受信料を強制的にONさせる方向を模索しているとも聞く。
これではまるで暴力団のみかじめ料ではないか!官製ヤ◯ザは犬HKは恥を知れ!
N国党の躍進にはそういった暴走するNHKに対して、歯止めとなる唯一の政治勢力として期待していた。
国政に登壇するに至っては、スマホ課金を阻止できる存在であろうと更なる期待を持ったりもした。
でも今回の凸事件で軽い絶望感に襲われている。N国党が失速してNHKがニヤ付く構造が透けて見えるからである。
あとがき
すべての現象が逆流している。N国の話題を地上波TVが全く扱わなくなった。ヤフーニュースさえも及び腰である。
そして若者の支持離れ。。。
このままではNHKが企てるネット課金すらも防ぎきれないかも知れない。
色々と苦言を呈したが、NHKのスクランブル放送を願う立場としては、この予想が外れるで有ろうこと願うばかりである。
今であればボタンの掛け違えを修正出来ると思う。武闘派路線を温厚路線にちょっと変えるだけだ。
それがそんなに難しい事なのか?
NHK集金人と同じようなことを自らやらかしてしまったのでは、法律には触れなくても世間の心象には間違いなく触れる。悪い意味で。
今後も武闘派のままならば、次の衆院選でN国党へ投票する気にはなれない。是非どこかで軌道修正を図って欲しいものだ。
今は完全に政治戦略として第二フェーズへ移行しているのだ。
いっそイランのように武闘派と穏健派にでも分裂してくれれば応援もしやすいんですけね。勿論穏健派の方ですが。
まぁ、でもその可能性は意外と高いんじゃないかぁと、思います。
あとついでに言わせて貰えば、地上波ではないアベマTVの今後の対応が気になるところではある(笑)
立花氏は地雷を踏んでしまったと思います。
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