終身雇用という名の虚像

ゴーン氏逮捕のニュースに関連して、グローバル化の弊害みたいな論調をよく見掛けます。

合わせて、日本型経営の崩壊という意見を声高く言う識者のコメントも、これまた良く見掛けます。


それってどうなんでしょうか?

日本型経営には終身雇用と年功序列という二枚看板がありますが、それって本当にそうなのでしょうか?

日本型の経営とは?

年功序列は儒教的な裏付けもあるので、日本だけでなく中国や韓国も含む亞細亞諸国では普通の感覚で普及しているかもしれませんが、もう一方の終身雇用ってホントに日本的な物なのでしょうか?

そんな雇用体力がある企業なんて全体の何%程度か判ってますか?

終身雇用は理想でしかないです。それが保障されているのは実質的に公務員だけです。

戦前の日本には終身雇用なんて言う言葉も概念なかったようですよ。

終身雇用なんて言葉が言われ始めたのは、恐らく、戦後も10年以上経ってからであり、高度経済成長が始まってからくらいです。

でもバブルの頃には終身雇用の時代は終わったと言われていました。

それで考えると、そもそも終身雇用と言う言葉が持て囃されていた期間は30年とちょっと位の期間であり、日本のデフォルトの政策なんでもないし、まるでどの企業でもやっていたかの如く言われるのは誤認も甚だしい訳です。

実際に終身雇用を行えたのは、所謂、有名大企業と公務員だけです。


日本に90%以上占めるの中小零細企業にはそもそも、そんな金も体力も鼻からありません。

松下幸之助が自身の会社、松下電器で終身雇用を貫いて、それを美徳として称賛するのは全然構わないですけど、それは松下電器と言う優良企業の話であって、日本全体のアベレージでもなんでもない筈です。

バブルだった日本

バブルが崩壊して、30年が過ぎようとしてますけれども、TVとかでは未だにグローバル化の理論を掲げる時に併記して、「日本型終身雇用の崩壊」などと論陣を張ってますが、30年間も崩れ続けるんかい!と突っ込みたくなります(笑)

元々、終身雇用と言う制度などは一部の優秀な企業の中だけで行われていた制度でしか無く、ある意味幻想みたいな物です。


昭和の時代でも中小企業で働く殆どのサラリーマンは転職を繰り返していたし、零細企業では日雇い、首切りは当たり前でした。

そして割合的には終身雇用よりも、そっちの雇用形態の方が遥かに多かった筈です。

松下幸之助の経営伝説が、いつの間にか日本型経営と言う幻想を作り、その幻想と現実を履き違える人間が間違いを自覚しなかったのが、日本=終身雇用というレッテルを作り上げたのです。

幻想だから実態はありません。30年だろうが40年だろうが、今後もずっと崩壊し続ける事でしょう。相手が検証不能な幻なのでは、ある意味言ったもん勝ちです(笑)


グローバルと言う論理が出て来れば、終身雇用の崩壊と言う言葉をぶつけて来るアホな文化人が今後もどんどん現れるんでしょうね。

もう、テンプレと言うか、なんと言うか、単なる枕詞になっちゃってます。

企業論やグローバリセーションを語るのであれば、まずは実質的データに基づいた議論をせい!
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