TVなどでも盛んに注意喚起の警告動画が流されています。
違法投稿は法的にも道義的にもやっては行けません。
これはこれで基本的な事ですから、それ自体に意義はないと言う前提でのお話ですが、問題なのはその量刑です。
著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。民事訴訟で多額の慰謝料がふんだくれるのであれば、別に文句はありませんが、刑事罰でこの異常な量刑の重さと言うのは反吐が出そうです。
懲役十年以下とか、罰金一千万以下とかありえん!裁量幅が大き過ぎるし、量刑範囲に著しく幅が有り過ぎる!
これがどれだけ不自然かと言うと、強姦罪と比べると良く分かります。
他の罪状と比べると見えて来る!
昨今は性犯罪の厳罰化が叫ばれて、強姦罪も強制性交罪への名称変更で厳罰化されましたが、それでも5年以上の有期刑とされています。判決によっては、違法アップロードが強姦罪より罪が重くなったりすることがありえるのです。
強姦罪では分かり難いので、他の罪状と比べてみると、
窃盗罪が「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」、背任罪は「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金」、住居侵入罪は「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」となっています。
常識的に考えて、違法投稿よりもどれも罪が重いのばかりです!にもかかわらず、量刑が違法投稿より全然軽いのが分かります。
不自然極まりないのです。これを以って、違法投稿は窃盗よりも罪が重いんだよ!と嘘吹く輩も居ます。
勿論これは全くの詭弁で、直接的な窃盗の方が罪が重いのは国際標準から見ても明らかです。反論の余地すらありません。
では何故こんな公平性に欠ける法律になってしまったかと考えると、そこに政治的な利権や思惑が透けて見えるのです。
立法が一部の利権擁護に走って良いのか?
法律というのは社会的な公正を保つ為に存在するものです。公共性が非常に高い物であり、利益誘導を目指す物であっては行けません!ましてや一部の組織や会社の利害を守り優先する為に存在する立法など言語道断です。そんな法律がある国は、もはや民主国家とは呼べないでしょう。
ですから日本国民を断罪する権限を持つ刑事罰の量刑なんかは、殊更、公平性や合憲性が求められる筈です。
にもかかわらず、違法投稿に関する著作権法の量刑規定は、余りにも重過ぎるし、他の罪状と比べても努めて公平性に欠けます。
これはTVマスコミや映画会社を始めとする、エンタメ系大企業側の陳情を、文化庁が忖度し過ぎているとも言えますし、国会もグルになっている感じです。
利権を忖度した癒着?
一部の大企業の利権を国が守るなどあってはならないことです。著作権者たる大企業側が「萎縮」する効果を狙って著作権法の量刑を重くしたいと言う心情があるのは当事者として普通の事です。
そうすれば違法投稿の数も減らすことが出来るかも知れません。
かと言って、国がそれを鵜呑みにして良い筈はありません。他の犯罪との兼ね合いで公平性や客観性を鑑みた上で采配するべき立場です。
でなければ「法の下の平等」が担保されません!
たとえ相手がマスコミ系企業の陳情であっても、そこは毅然として撥ね付けるべきであり、排除すべきなのです。
鵜呑みにすれば、それは一部の組織の利権を守る事になります。
そんな政治的な理由でもって法律が歪められて良いのでしょうか?……全く反吐が出そうな話です。
こんな事では、企業側にも国側にも禍根を残す事にしかなりません。
マスコミがこんな政治とベッタリな状況では、ホントに権力のチェック機構として機能してくれるのか甚だ疑わしいです。
消費税においても、新聞は軽減税率の特例対象になっています。明から様なベッタリぶりです。癒着と言ってもいい位です。
もう、いつ大本営発表が復活してもおかしくないですね。
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