でもそれは、政治的にも、軍事的にも米国が超大国である故にそうなった…、と安易に思い勝ちですが、実際はそれだけとは言えません。
まぁ、安直にそう思うのはごモットモな事ではありますが(笑)
アメリカの国家的なアドバンテージが、IT業界で優位的に作用したという面は大きかったでしょう。
とは言え、それだけの理由でGAFAが生まれてしまうほど、世界はアメリカ中心に動いてはいません。
そこまでの影響力はないのです。
スマホが全ての分水嶺
GAFAが何故GAFAになれたのか?その理由を端的に言えば、ズバリ「スマホ最適化」。
自社のシステムをライバル企業の何処よりも早く、PCからスマホに最適化させる事に成功した。
これがGAFAが巨大企業で居続けられる最大の理由でなのです。
一言にスマホ最適化と言っても、もちろん簡単な話ではありません。GAFA各社はスマホが世の中に普及する前から大企業ではありました。
しかしながら、スマホがまだ世の中に普及するその黎明期において、スマホに最適化させる方法など誰にも判りません。
最初はどの会社もかなり手探りでインターフェースをスマホに合わせようとしていた筈です。そういった中で、スマホ最適化を最初に成功させていったのがGAFA各社なのです。
特にアップルとグーグルはスマホの文法をそのものを牛耳ってしまいました。
世界中のスマホの殆どはこの2社のOSでしか動いていません。
これは大きいです。
例えばマイクロソフトはGAFAに含まれていません。マイクロソフトも大企業ですし、IT企業の筈です。でもGAFAの一角にはなれませんでした。
かっての光景を見ると・・・
まだインターネット接続がまだPC中心だった頃、ブラウザーの殆どはマイクロソフトのインターネットエクスプローラーが握っていました。少しだけネットスケープが持て囃されたりもしましたが、結局はwindowsのスケールメリットには対抗出来ず、すぐに廃れたました。
つまりマイクロソフトがITの覇権を握っていた時期はあったのです。かってのGAFA的企業ではあったのです。
ところが、その後スマホの普及には対応が間に合わず、スマホ最適化に乗り遅れました。結局GAFAそのものにはなれませんでした。
パソコンのOSは牛耳ったのですが、スマホでは全くダメダメで、相手にされなかったのです。完全にスマホのOS戦争でグーグルに敗れ去りました。
この様に、スマホ最適化は、巨大企業そのものの命運を左右するほどに大きなテーマなのです。
日本でのスマホ最適化問題
日本国内においてもスマホ最適化が企業の命運を分けた実例はあります。かって一世を風靡したニコニコ動画、そしてニコ生。これらを運営するドワンゴは角川書店を傘下収めるほど勢いがある企業でした。
日本独自のネット文化を発信する場所でもあったのです。
ニコ生は生主と言うネット系タレントを生み出し、米津玄師やきゃりーぱみゅぱみゅなど、有名アーチストも多々排出しています。
にもかかわらず、ツイキャスやshowroomなどの類似サービスが次々と現れて、すっかりユーザーを持って行かれました。
そしてLineやインスタなどの大手SNSが、配信システムを標準装備するに至り、会員の流出が止まらず、いまではオワコンと言われる有様です。
これらは明らかに、スマホ最適化に失敗したのが大きな要因です。
ツイキャスや17Liveなどの後攻のサービスは、創業当初からスマホを強く意識したシステムを組んでいたのです。
成功したサイトは?
ニコ動が凋落したのとは対象的に、類似のサービスで成功し続けているサイトがあるのか?と聞かれれば、誰でもこう答えるでしょう。それはyoutubeである。と。
かっての生主の殆どは、いまではyoutuberをやっています。そしてyoutubeやインスタで配信をやっています。
言うまでもなく、youtubeが第一線で居続けられるのはスマホ最適化が上手くいっているからなのですが、グーグルの子会社ですから当たり前といえば当たり前かも知れません。
とは言え、何もグローバルな規模ではなく、日本国内に絞っただけでも、ニコ動の例を見れば分かるように、スマホ最適化はかなり重要であることが分かります。
5Gで再燃するスマホ最適化
スマホの最適化問題を論じていますが、それは決して過去の話ではありません。終わった話ではないのです。終わるどころか、これから益々加速しそうな雰囲気です。どういう事か言うと、新しい通信規格5Gへの変更問題。
これがスマホの更なる進化を加速させそうなのです。
つまり、更なるスマホの進化は更なる「スマホ最適化」を誘発するのは間違いありません。
この来る5G時代の「スマホ最適化」にしくじると、GAFAでさえ安泰とは言えないのです。
スマホの加速進化?
5G規格が普及することに依って、スマホ自体も相当に形態が変わる可能性があります。スマホに取って代わる端末もあらわれるかも知れません。そうなれば新しいOSも必要となるでしょう。もしかしたらマイクロソフトが巻き返す可能性だって出て来るかも知れません。
もちろん、5G時代に於ける「スマホ最適化」を乗り切ることは、現在のGAFA企業とっても一番の命題なのです。
Iot時代に合った携帯端末と言うのが必ず新たに登場する筈です。
そうすれば、ハードもソフトも引っ括めてシェアの争い、OSの争い、色々な競争が考えられます。
その行き先をいち早く見抜いた企業が、通信業界の新たなる覇権を握るのは間違いありません。
今度は必ずしも米国企業とは限りません。中国やインドの企業だってあり得るのです。
トランプ政権があれだけファーウェイを叩くのも、そうした危機感の裏返しとも言えるのです。
そんな目まぐるしい動きを見せようとする、通信規格であり最適化の問題ですが、その結果を知るのは、やはり神のみぞ知る、といった所なのでしょう。
いつか、5G時代に於けるニコ動の再生についても、テキトーに語って見たいと思います(笑)
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